【秘訣】最初の保護者会成功のポイントを徹底解説!

どうも、まっつーです。
4月、新学期がスタートするとすぐにやってくる保護者会で、「何を話せばいいんだろう?」「自分のことを信頼してもらえるかな?」と不安を感じているのではないでしょうか?
どんな先生でも緊張しますが、特に初任の先生や異動したばかりの先生にとって、最初の保護者会は“勤務先の学校の第一印象”を左右する重要イベントになります。
でも、安心してください!
保護者会を成功させるためのポイントを押さえておけば、保護者との信頼関係をグッと近づけるチャンスに変わります。
今回の記事は、最初の保護者会で信頼を得るためのコツを具体的な実践例を交えてわかりやすく解説します!

この記事は以下のような人におすすめ!
- 初めての保護者会にドキドキしている
- 一方通行にならない保護者会を目指したい
- 保護者と信頼関係を築く第一歩を確実に踏み出したい
- 保護者会のたびに「これでよかったのか?」とモヤモヤしてしまう
この記事を読めば、「この先生なら安心してうちの子を任せられる」と思ってもらえる保護者会を実現することができるようになります。
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保護者会とは何か?
保護者会とは、学校と家庭が手を取り合い、子どもの成長を支えるために行う話し合いの場のことです。
主に学級単位で開かれ、担任の先生が保護者に子どもの学校での様子や学級の方針、今後の予定などを伝えます。
また、保護者同士が顔を合わせ、情報を共有したり、子育ての悩みを分かち合ったりする大切な交流の場でもあります。

学年で共通する内容については、まず体育館やオープンルームなどに保護者全員を集めて、学年全体に向けて説明を行い、その後、各教室に移動してから、担任が改めて自己紹介をしたり、学級に関する具体的な話をしたりするケースもあります。
「保護者会って、先生が一方的に話す時間?」と思われがちですが、本来は“子どものため”に、家庭と学校が協力する関係を築くための時間です。
保護者会の4つの役割
保護者会で大切なことは、子どもの健やかな成長を支えるための“学校と保護者のつながり”を築くことです。
単に学校からの連絡を聞くだけではなく、以下の4つの役割があります。
- 学級での子どもの様子を知る
- 担任の思いや学級(学年)経営方針を共有する
- 保護者同士のつながりをつくる
- 相互理解と協力の第一歩を踏み出す
①〜④の保護者会の役割について、詳しく説明します。
①学級での子どもの様子を知る
担任の先生から、日々の学校生活や学習の様子、子どもたちの姿、今後の予定などが具体的に伝えられます。
保護者にとっては、「うちの子は学校でどう過ごしているんだろう?」という日常の疑問に直接答えてもらえる、貴重な時間です。
先生の言葉を通して、わが子の“学校での顔”が見えてくることもあります。
②担任の思いや学級(学年)経営方針を共有する
「こんなクラスにしたい」「こんな力を育てていきたい」という担任の先生の思いを、保護者に直接届けることができる数少ないチャンスです。
その思いを知ることで、保護者も「先生と一緒に育てていこう」と思えるようになります。
学校と家庭が同じ方向を向いて子どもを支えるためには、まず“担任の願い”を知ることが出発点になります。
③保護者同士のつながりをつくる
同じ学級の保護者と顔を合わせることで、ちょっとした会話が生まれます。
「うちもそんなことで悩んでたよ」「わかる、うちも同じ」「いつも仲良く遊んでくれてありがとう」など、子育ての情報交換ができたり、不安が軽くなったりすることも多くあります。
保護者同士のつながりは、学校全体の温かさや安心感にもつながります。
④相互理解と協力の第一歩を踏み出す
保護者会の大きな魅力のひとつは、保護者からの質問や意見に対して、担任がその場で直接答えることができるという点です。
連絡帳やプリントだけでは伝えきれない、先生の思いや細やかな考えを、その場で“顔を見て声で伝えられる”ことには大きな価値があります。
こうしたやりとりを通じて、保護者は「先生はこんなふうに子どもたちを見てくれているんだ」と安心し、担任もまた保護者の視点や悩みに触れることで、より深く寄り添うきっかけを得られます。
保護者会に向けた準備
新年度が始まってホッとしたのも束の間、保護者会の開催日がじわじわと近づいてきます。
多くの学校では、新学期が始まってから2〜3週間以内に最初の保護者会が開かれますが、中には1週間ほどで実施する学校もあり、時間との勝負です。
限られた期間の中で、次のような保護者会の準備をする必要があります。
- 子どもたちの様子を観察し、話す内容を考える。
- 教室掲示で学級の雰囲気を見せる。
- 保護者会資料を作成する
- 出席名簿を用意する。
- 保護者用の名札を用意する。
①〜⑦ついて、詳しく説明します。
①子どもたちの様子を観察し、話す内容を考える
保護者会で最も期待されているのは「わが子の学級はどうか?」という情報です。
そのためには、まず担任自身が子どもたちの学級での様子をしっかりと見取り、伝える準備をする必要があります。
学級経営をしながら、日々の子どもたちの小さな成長や関わり方に目を向け、
などの「具体的な褒めエピソード」をストックしておきましょう。保護者にとって安心材料となります。
②教室掲示で学級の雰囲気を見せる
保護者会の前後で、保護者が教室を見学することがあります。
そんな時に子どもたちの成果物が目に入ると、「あ、ちゃんとやってるんだな」「この学級は楽しそうだな」と良い印象を与えることができます。
とはいえ、準備期間が短い時期ですので、無理は禁物。自己紹介カードや係活動のポスターなどで十分です。学年によりますが、理科や生活科の授業でかいた観察カードも掲示しておくと喜ばれます。
③保護者会資料を作成する
4月の保護者会では、子どもたちの生活の土台となる情報を保護者に届けることが目的となります。そのため、保護者会資料には以下のような項目が必要です。
これらを学年の先生で分担し、作成を進めていきます。前年度の保護者会資料のデータを活用すると効率的です。
④出席名簿を用意する
出欠の確認のための名簿も、心づかいを忘れずに準備しましょう。
おすすめは、色画用紙に児童名簿を貼りつけるスタイルです。
- 色画用紙の上部…◯年◯組と大きく書く
- 色画用紙の下部…「お忙しい中、お越しいただきありがとうございます。資料をお取りください。」など、感謝の一言を添える
こうすると、温かい印象を与えられます。また、学年ごとに色画用紙の色を変えておくことで、他の学級と混ざってもすぐに見分けがつきやすくなります。
⑤保護者用の名札を用意する。
新学年が始まって間もない保護者会では、先生にとっても、保護者にとっても、まだお互いの顔や名前がよくわからない時期です。
そんなときに、子どもの名前が書かれた名札(保護者用)があると、「○○さんのおうちの方ですね」と、先生も保護者もすぐに声をかけやすくなります。
など、形式は自由です。私の場合は、下記のような「A4サイズの厚紙を4つ折りにした名札」を作っていました。


子どもの名前を2箇所(片方は逆さま)に書いて、それを三角柱の形にして立たせ、机の上に置きます。
保護者会の終了後は名札を回収し、折りたたんで保管しておけば、次回の保護者会で再利用することができます。
⑥学級だより(学級通信)を作成する
保護者会に合わせて学級通信を1号として発行するのもおすすめです。
そこには、担任としての学級経営の方針や目指す学級材料などを掲載すると、保護者にとって安心材料となります。
さらに効果的なのは、子どもたちの集合写真と名前入り一覧。
これがあることで、保護者はわが子に「隣の席に座っているのはこの子だよ」と教えてもらったり、「いつも校庭で一緒に遊んでいるのは誰?」と気軽に質問できたりして、親子の会話が自然と広がります。

保護者に学級の子どもたちの顔と名前を覚えられるきっかけになるから、とても便利だね。
⑦写真や動画で学級の様子を記録する
保護者は「うちの子、ちゃんと友達とやれてるか?」「学習に集中できてるか?」といった様子を心配しています。
百聞は一見にしかず。可能な範囲で授業中や休み時間の様子をこまめに撮影しておきましょう。
動画の場合は音声にも注意。不適切な言葉が入ってしまった場合は編集でカットするか、最初から編集不要なシーンを狙って撮るのも一つの手です。
座席の配置
保護者会を想定する際に、考えておく必要があるのは「座席の配置」です。
教室に入った瞬間、保護者がどこに座るか、どんな雰囲気で座るかによって、会全体の印象がガラッと変わることがあります。
そこで、保護者会でよく使われる代表的な4つの座席配置を紹介します。
スクール型(教室らしさをそのまま活かす配置)

もっとも一般的なのがスクール型です。これは、普段子どもが座っている机と椅子の形をそのまま活かして、保護者に子どもの席に座ってもらうスタイルです。
この型は、保護者にとってとても人気が高く、「わが子の毎日の居場所を体感できる」*という安心感があります。
実際に座ってみると、「この位置から黒板が見えてるんだな」「友達はどこに座っているんだろう」など、日々の子どもの視点を追体験できるのが魅力です。
ロの字型(お互いの顔が見える安心感)

口の字型は、机と椅子を教室の中央を空けて四角形(ロの字)に配置するスタイルです。
この方法は、保護者同士が向かい合って座る形になるため、自然と表情が見えやすくなり、あたたかい空気感が生まれやすくなります。
特に、学級懇談や意見交換、座談会形式での話し合いを行うときに効果的です。
担任も輪の一部として座れば、「一方的に話す場」から「共に考える場」へと雰囲気が変わります。
コの字型(説明と交流を両立したいときに)

コの字型は、机を3辺に並べて中央と前方を空ける配置スタイルです。
担任は前に立ちつつ、保護者同士も互いに顔が見えるようにするハイブリッドな形式です。
「説明はしっかり聞いてもらいつつ、保護者同士の空気感も共有したい」という場面で効果を発揮します。
アイランド型(小グループで話しやすくなる工夫)

アイランド型とは、いくつかのグループに分かれて、机と椅子を円や四角に配置するスタイルです。
この型の良さは、保護者が近い距離で自然と会話しやすいことです。自己紹介や簡単なワークショップを取り入れる場合にぴったりです。
たとえば、「子育てて困っていること」や「学習への興味を育む家庭での工夫」などテーマを決めて、グループで情報交換するなど、保護者同士のつながりづくりにも役立ちます。
どの座席配置にも、それぞれの良さと目的があります。大切なのは、その日、その会に合わせて「どんな時間にしたいのか?」という願いをもとに配置を選ぶことです。
保護者会の当日の流れと解説

保護者会は、担任と保護者が「子どもたちを一緒に育てていくためにタッグを組む」大切な時間です。
ここでは、保護者会当日の進行をスムーズに行うための流れとその解説を、保護者との信頼関係づくりを軸にわかりやすく、①〜⑦に分けてご紹介します。
- 学級担任のあいさつ(自己紹介)
- 保護者の自己紹介
- 保護者会資料の説明
- 学級経営の説明
- 子どもたちの様子を写真や動画で紹介
- PTA役員の選出
- 連絡事項と終わりのあいさつ
緊張する時間かもしれませんが、ちょっとした工夫と丁寧な心配りで、保護者の心は必ず動きますのでご安心ください。
①学級担任のあいさつ(自己紹介)
保護者会が始まったら、まずは担任からの自己紹介です。いきなり自分の名前を名乗るのではなく、まず子どもたちのよいところや温かいエピソードを話して場をなごませることが効果的です。
たとえば、「まだ2週間ですが、毎朝元気にあいさつしている姿がとてもすてきです」といった、具体的でポジティブな話題は保護者の安心感を引き出します。
大切なのは、長く話すことではなく、「この先生になら安心して任せられそう」と思ってもらうことです。
②保護者の自己紹介
保護者会の後に「懇談会」の予定がなければ、保護者の自己紹介の時間も設定しましょう。
ただ保護者の中には、初対面の場で話すことに強い緊張を感じる方もいらっしゃるので、「お子さんのお名前」「保護者のお名前」「ひと言メッセージ」の3つで十分です。
担任は一人ひとりの話を丁寧にうなずきながら聞き、「ありがとうございました」と一言添えれば、安心して話せる空気が保てます。
③保護者会資料の説明
保護者会で配る学年について書かれた資料には、学校生活に必要な情報がたくさん詰まっています。だからといって、最初から最後まで全部を読み上げてしまうと逆効果です。
保護者にとっては、「読めばわかることを聞かされる時間」はストレスになりやすいので、要点をかみ砕いて、ポイントを説明するようにしましょう。

基礎・基本の確実な定着を図るために
- モジュール学習…週3回の15分間学習で、音読・漢字・習・計算の反復練習。
- 自由進度学習…一人一台端末のアプリを使い、子どもたちが自分のペースで学習を進める授業。
- ティームティーチング…学習支援員や学習ボランティアとの指導体制。
このように、各教科の授業について詳しく伝えたいことがあっても、「どこに重点を置いて授業を進めるのか?」を明確にすることで、保護者にとってわかりやすくなります。
また、「この提出物は忘れやすいのでご注意ください」「水泳の授業が始まる前に、使用していた水着がお子さんの身体に合うか確認してください」というように、補足や注意点、現場のリアルな話を交えながら伝えることで、資料に対する理解が深まります。
④学級経営の説明
担任として最も伝えたいのが、「どんな学級をつくりたいのか?」という学級経営の方針です。学級だより(学級通信)を使って説明します。
しかし、あれもこれも伝えたくなってしまうと、話がぼんやりとしてしまいます。そこでおすすめなのは、伝える内容を「3つの柱」に絞ることです。
たとえば、次のような形です。
このように、短く、わかりやすく、保護者の心に残る表現を使いましょう。事前に配っている学級だより(学級通信)に記載しておき、説明中に「さらに詳しい内容は学級だより(学級通信)で伝えていきます」と添えれば、当日の情報量を軽くしつつ、確実に伝えることができます。
⑤子どもたちの様子を写真や動画で紹介
保護者が一番気になるのは、やはり「うちの子、学校でちゃんとやれているのか?」ということです。だからこそ、写真や動画の力は絶大です。
「言葉で説明するよりも、一枚の写真や動画の方が伝わる」そんな場面がたくさんあります。活動中の写真、友達と笑い合っている瞬間、係や当番をがんばる姿など、何気ない日常の中に、保護者が安心できるエッセンスが詰まっています。
担任が「この時間は、わが子の姿をじっくり見てほしい」と考えながら映像を準備すること自体が、保護者に対する信頼と愛情のメッセージになります。
大型ディスプレイで写真のスライドショーや動画を流す際には、「見えにくくありませんか?」「音声は聞こえていますか?」と保護者に声をかけ、座席から画面や音がきちんと届いているか確認しましょう。
特に後方の席にも配慮し、必要に応じて音量や表示位置を調整することが大切です。
⑥PTA役員の選出
まず大前提として、PTAは任意加入の団体です。そのため、PTA役員の選出や推薦の最終的な決定は「PTA組織」側にあります。
担任の先生はあくまで進行を補助する立場であり、選出を主導することのないよう注意が必要です。
この場面で担任が前面に出て選出を進めてしまうと、「先生に押しつけられた」「先生が勝手に決めた」といった誤解や不満が保護者の間で生まれてしまう恐れがあります。
結果として、担任自身が余計な責任や負担を背負ってしまうことにもつながります。
多くの学校では、前年度のPTA役員が選出の進行を担当する体制が整っているため、必要以上に関わらず、お任せする姿勢を持つことが大切です。
⑦連絡事項と終わりのあいさつ
保護者会の締めくくりにあたる連絡事項では、保護者が家庭で対応すべきことを具体的に伝えるのがポイントです。
伝える順番としては、日付の近いものから順に、予定している学校行事や家庭での準備が必要なものを優先して案内すると、保護者の頭に残りやすくなります。
全ての説明を終えた後、最後に担任として次のような言葉で締めくくると良いでしょう。
この時、ゆっくりとした口調で、丁寧に語りかけることが大切です。そして、言葉を終えたら、一礼をしっかりと深く行うことで、感謝と誠意の気持ちが伝わります。
このような姿勢を見せることで、保護者の方々にとっては「この先生なら安心して子どもを任せられる」と感じていただくことができ、信頼関係づくりの大きな一歩となります。
まとめ
今回は最初の保護者会で信頼を得るためのコツを具体的な実践例を交えてについて紹介しました。
- 保護者会は、保護者にとって「この先生に任せて大丈夫かどうか?」を判断する大切な場であること
- 伝える内容を欲張らず、「子どもの良さ」「学級づくりの方向性」「先生の人となり」に絞って丁寧に伝えること
- 資料やスライド、写真や動画、名札や座席配置などの“ちょっとした工夫”が、保護者の安心感につながること
保護者会というと、「何を話そう…」「うまくできるかな…」と不安になる気持ちは誰にでもあります。でも、大切なのは完璧を目指すことではなく、誠実さと伝える力です。
子どもの様子をきちんと見ていること、学級づくりに向けての想いがあること、そして保護者と一緒に歩んでいきたいという気持ちが、きっと伝わります。
この記事を読んだことで、「この先生なら安心」「わが子のことを大事にしてくれている」と保護者に思ってもらえる保護者会のイメージが、しっかりと描けるようになったのではないでしょうか。
新年度のスタートは、保護者との信頼関係づくりのチャンスです。
ぜひ、今回紹介したコツや実践をもとに、子どもと保護者とともに歩む、あたたかい学級づくりの第一歩を踏み出してください!