【驚愕】連絡帳を子ども自ら書きたくなる指導法!

どうも、まっつーです。
新学期が始まり、連絡帳を子どもたちに書かせている際に、「明日の持ち物や授業の予定をどうやって正確に書かせればいいの?」「面倒くさがって連絡帳に書こうとしてくれない」とお悩みではないでしょうか?
連絡帳と聞くと、保護者とのやり取りのためのツールというイメージが強いかもしれませんが、実は子どもたち自身の学びや生活力を育てる大切な教材でもあるんです。
「図工があるから絵の具を持ってこよう」「図書があるから借りていた本を返す日だな」などを考えながら、翌日の学習予定や持ち物を正しく書くというのは、自分でスケジュールを把握して準備する力を、日々の連絡帳の指導を通して養うことができます。
今回の記事は、連絡帳の意味や伝え方、子どもが書きやすくなる指導のポイントをわかりやすく解説します!

この記事は以下のような人におすすめ!
- 「連絡帳の指導って何から始めればいいの?」と悩んでいる
- 明日の準備を子ども自身でできるようになってほしい願っている
- 子どもの連絡帳の書き間違いが多くて困っている
- 連絡帳を書くことを子どもが嫌がる
この記事を読めば、子どもたちに“書く意味”を伝えながら、日々の連絡帳の指導に自信をもって取り組めるようになります。
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連絡帳の意味と役割とは?
子どもたちが翌日の時間割や持ち物などを書く「連絡帳」には、単なる「メモ」以上の大切な意味があります。

子どもたちが「どうして連絡帳を書く必要があるの?」と質問してきたら、どう答えればいいのかな?

私は、連絡帳を書く理由を以下の5つに分けて、わかりやすく話します。
- 自分で確認し、準備する力が育つ
- 情報を正しく受け取り、伝える力が育つ
- 家庭での会話や協力のきっかけになる
- 忘れ物を防ぐ自己管理ツールとして機能する
- 振り返りや記録としても活用できる
教育的な意義や家庭との連携の観点から、①〜⑤のそれぞれの理由を説明します。
① 自分で確認し、準備する力が育つ
連絡帳を書くことは、単に先生の話をメモする作業ではありません。
「明日は何の授業があるのか?」「必要な持ち物は何か?」と、自分で確認し、準備する習慣を身につけることにつながります。
こうした習慣は、将来的に仕事や生活の中で求められる「自分で段取りを考えて行動する力」の土台になります。
この力は、学年が上がるにつれて必要性が増していく「自己管理」の第一歩となります。
②情報を正しく受け取り、伝える力が育つ
連絡帳は、学校と家庭をつなぐ重要な「情報のバトン」です。
先生の話を聞いたり、黒板の内容を正確に書き写したりすることで、聞く力や要点をまとめる力が育ちます。
さらに、それを家庭で伝えることで、他者にわかりやすく情報を伝える力も伸びていきます。
③家庭での会話や協力のきっかけになる
連絡帳を通して、保護者が「明日は体育があるんだね」「上ばきを忘れないようにね」「習字道具を持っていかないと」と声をかけることで、家庭内の自然なコミュニケーションが生まれます。
このようなやり取りは、子どもの安心感や信頼感にもつながります。
些細な会話が、子どもにとっては「見てもらえている」「気にかけてもらえている」という大きな安心になります。
④忘れ物を防ぐ自己管理ツールとして機能する
連絡帳に書かれた情報をもとに、前日のうちにランドセルの中身を確認することで、忘れ物の防止につながります。
また、子ども自身が「自分で準備できた!」という成功体験を重ねることで、自信と責任感が育っていきます。
もし忘れ物をした場合は、連絡帳に書いてきたメモを頼りに準備することもできます。
失敗を通して改善しようとする姿勢も、この連絡帳から少しずつ育っていきます。
⑤振り返りや記録としても活用できる
「前回の図工では何を使ったっけ?」「この前の遠足はいつだったかな?」といった、過去の出来事をふり返るときに、連絡帳はとても役立ちます。
日付や持ち物、学習内容などが書き残されていることで、記憶を正確に呼び起こす手がかりになります。
また、ふり返ることで「次は早めに準備しよう」「今回は忘れずに持っていこう」といったように、次に向けた行動を自分で考え、計画する力も自然と身につきます。
これは、将来的なスケジュール管理や計画的な行動の習慣づけにもつながります。

連絡帳を書く理由を説明することで、子どもたちは「先生に言われたから仕方なく書く」のではなく、「自分の学校生活のより良くするために書く」という意識になります。
翌日の予定の伝え方
子どもたちに連絡帳を書いてもらうためには、先生が翌日の予定を「黒板」や「ホワイトボード」に書いたり、アプリやメール、チャット、掲示板などのデジタルツールを活用した「デジタル連絡帳」で伝えたりする必要があります。
ここでは、アナログ式とデジタル式の両方の伝え方を説明します。
アナログの連絡帳での伝え方
黒板に翌日の時間割や持ち物を書いておくと、授業中に板書スペースが足りなくなってしまい、やむを得ずその内容を消さなければならないことがあります。
また、「あとで予定をもう一度確認したい」と思っても、すでに消されてしまっていて確認できないというケースも少なくありません。
さらに、翌朝にもう一度その予定を見せながら説明したいという場面でも、すでに消したあとでは再掲示の手間がかかってしまいます。
そこで私は、黒板に貼り付けるタイプのホワイトボードを2枚用意し、それを活用する方法を取り入れました。


- 5月7日(水)に、翌日の予定である5月8日(木)の時間割、宿題、行事の連絡、持ち物などを記入したホワイトボード①を、黒板に貼って掲示する。
- 子どもたちはその内容を自分の連絡帳に書き写す。
- 記入が終わったら提出する。その際は、連絡帳を開いた状態で教卓の上にそろえて置く。
- 先生が一人ひとりの内容を見ながら押印し、提出済みであること名簿等に記録する。
- 全員が提出し終えたら、配り当番の人が返却する。
- 翌朝、ホワイトボード①を黒板に掲示しておき、朝の会でそれを見せながら一日の流れを子どもたちに伝える。
- その後、タイミングを見計らって5月9日(金)の予定が書かれたホワイトボード②を黒板に掲示し、子どもたちはその内容を連絡帳に書き写して提出する。
※これを繰り返す
ホワイトボードを活用することで、以下のようなメリットがあります。
常に掲示できるので、必要なときにすぐ確認できる
黒板に直接書くと、授業で使うたびに消す必要がありますが、ホワイトボードに書いて貼っておけば、消す必要がありません。
一日中掲示しておけるので、「あとで確認したい」というときにもすぐ見られて、子どもたち自身の確認行動を促すことができます。
書くタイミングを自由に調整できる
ホワイトボードで掲示しておけば、連絡帳を書くタイミングを柔軟に設定できます。
授業の進行状況や子どもたちの様子に合わせて、無理のないタイミングで記入させることができるのが大きなメリットです。
仕事としての役割を持たせられる
ホワイトボードを活用すれば、「翌日の予定を書く当番」や「掲示する当番」「黒板当番」など、当番活動の一環として子どもたちに任せることもできます。
休み時間を使って準備することができ、また、黒板を消す当番と仕事が重ならないため、活動がスムーズに進みます。
予定の変更があっても、すぐに修正して知らせられる
急な予定変更や持ち物の追加があった場合でも、ホワイトボードならその場でサッと書き直すことができます。
修正した箇所が目立つように、赤ペンや青ペンなどの色で示すのがおすすめです。
黒板のように大きく消す必要もなく、子どもたちにすばやく正確な情報を伝えられるため、混乱や伝達ミスを防ぐことにもつながります。
デジタルの連絡帳での伝え方
子どもたち一人ひとりにICT端末が配布されたことで、翌日の予定や持ち物、行事の連絡などを、黒板やホワイトボードに書いて伝える必要がなくなりつつあります。
その代わりに、アプリ・メール・チャット・掲示板などのデジタルツールを使えば、瞬時に正確な情報を届けることができるようになりました。
デジタル連絡帳を活用することで、以下のようなメリットがあります。
情報が瞬時に届き、変更にも柔軟に対応できる
アプリやチャット、メール配信、掲示板などの機能を使えば、翌日の時間割や持ち物の情報を一斉かつ瞬時に届けることができます。
また、天候や学校行事の都合で予定が変更になった場合でも、リアルタイムで修正し、全員にすぐ伝達できるのが大きな魅力です。
さらに、先生が出張先にいる場合でも、子どもたちにICT端末を通じて伝えることが可能です。
手書きの時間を省き、教育活動に集中できる
子どもたちが連絡帳に手書きで写す時間や、先生がその内容を確認して押印する時間が不要になるため、他の教育活動により多くの時間を充てることができます。
特に短時間の学習活動やふり返り、個別の声かけなど、子どもと向き合う時間が確保しやすくなります。
また、先生自身も「忙しさに追われる日々」から少し解放され、落ち着いて指導に集中しやすくなるという効果も見込めます。
書かせる指導が不要
手書きの場合に必要だった「誤字脱字の指導」や「まだ書いていない子への声かけ」が、デジタルの連絡帳ではそもそも発生しません。
先生側の負担が減るだけでなく、子どもたちが“書くことそのもの”に苦手意識を持たずに済むという点でも大きなメリットです。
特に、文字を正確に書き写すことが苦手な子にとっては、ストレスの軽減にもつながります。
保護者がいつでもどこでも確認できる
スマホやパソコンから簡単にアクセスできるため、保護者は仕事の合間や帰宅後など、自分のタイミングで予定を確認できます。
「子どもに聞いたけど忘れていた」「連絡帳を見せてもらえなかった」といった不安やトラブルも減少します。
予定の見落としが減ることで、忘れ物や持ち物トラブルの予防にもつながります。
黒板やホワイトボードでは伝えきれない詳細も書ける
デジタル式の連絡帳では、紙や黒板のスペースに制限されることなく、補足説明や注意点なども自由に書き加えることができます。
たとえば「算数の授業ではコンパスと三角定規を使います」や「計測が終わったら教室ではなく、体育館にもどりましょう」など、状況に応じた細かい案内もわかりやすく伝えられます。

アナログ式とデジタル式の連絡帳では、どちらが良いのだろう?

どちらの方法にもそれぞれのメリットがあるため、子どもたちの実態やICT機器、システム環境の整備状況を踏まえたうえで、柔軟に判断することが望ましいでしょう。
連絡帳の指導ポイント
連絡帳は、子どもたちが「明日の自分」に向けて情報を整理し、準備を整えるための道具です。
ただ先生が「連絡帳に書いて」と大きな声で指示するだけでは、子どもたちにとっては“やらされている作業”になってしまいがちです。
大切なのは、なぜ書くのか、何のために書くのかという「目的」を伝えながら、一人ひとりが自分で考えて行動できるように促していくことです。
ここでは、連絡帳を子どもたちに書かせる際の具体的な①〜⑥の指導ポイントを、日々の学級経営に活かせるよう丁寧に解説します。
- 正確に書き写す力を育てる
- 丁寧に、読みやすく書くことの大切さを伝える
- 忘れ物を「記録する習慣」をつける
- 自分で確認できるチェックの仕組みを作る
- 保護者とつながるための「保護者印」
- 特別な持ち物は早めに伝え、準備を促す
①正確に書き写す力を育てる

連絡帳を使用する際には、連絡事項を正しく、もれなく書き写すことです。
子どもが迷わず書けるよう、黒板やホワイトボードに書く内容にはひと工夫しましょう。
このように、記号化することで視覚的にわかりやすくなり、子どもたちの書く文字数を減らして負担を軽くできます。
また、子どもが書いた後は、誤字・脱字の確認を促すことも大切です。
「写し間違いを直すこと=ちゃんと伝える力」と教えましょう。
②丁寧に、読みやすく書くことの大切さを伝える
「自分の書いた字が、あとから読めなければ意味がないよね」と子どもたちに声をかけてみましょう。
特に、あとから読み返した時に困らないようにという視点で指導することがポイントです。
また、すでに習った漢字はなるべくひらがなに戻さず、使う中で覚える習慣を育てることも必要です。
「書きながら覚える、覚えながら書く」の繰り返しが、日々の学びにつながります。
③忘れ物を「記録する習慣」をつける
万が一、忘れ物をしてしまった場合には、赤鉛筆で連絡帳にメモをさせるようにしましょう。
「宿題をしたノートを忘れた」「上ばきを持って帰る」など、その場で書かせることで記憶に残りやすくなりますし、赤い文字で目立つため、保護者も気づきやすくなります。
忘れ物のままで終わらせず、「家に帰ったらすぐに用意しようね」と声をかけることで、次回への準備や行動につなげることができます。
④自分で確認できるチェックの仕組みを作る
書いて終わりではなく、自分で準備状況を確認できる工夫も取り入れましょう。
たとえば、準備が終わった教科を丸で囲んだり、終わった宿題にチェックを入れたりすることで、視覚的に達成感が得られ、忘れ物防止にもつながります。
このような「見える化」は、子どもたちにとって達成感や安心感にもなります。
⑤保護者とつながるための「保護者印」
家庭で確実に目を通してもらうために、保護者に印鑑を押してもらう習慣をつけましょう。
印があるだけで、「見てもらった」という安心感が子どもに生まれます。
また、保護者側も「学校でどんなことを学び、どんな予定があるのか」を確認しやすくなり、家庭での声かけや支援のきっかけになります。
⑥特別な持ち物は早めに伝え、準備を促す
絵の具セット、習字道具、裁縫道具など、普段使わない持ち物は忘れやすいもの。
だからこそ、1週間ほど前から連絡帳に記入しておき、少しずつ準備させるのが効果的です。
持ってきた子から教室で保管し、前日には「まだ持ってきていない子」に個別に声をかけてリマインドすることで、当日に慌てることがなくなります。
一年生の連絡帳はどうすれば?
入学したばかりの一年生は、まだひらがな・カタカナ・漢字の学習が始まったばかりです。
多くの子どもたちは、まだ文字を自由に書くことが難しく、連絡帳を自分で記入することは現実的には困難です。
たとえ就学前にある程度読み書きができていたとしても、黒板を見て文字を書き写すという作業には、時間と集中力、そして一定の書字力が必要です。
そのため、入学直後の段階では、連絡帳を子ども自身に書かせることにこだわるよりも、無理なく学校生活に慣れさせることが大切です。
このような理由から、学習がある程度進むまでの間は、学年だよりまたは学級だよりに下記のような「予定表」や「持ち物一覧」を添えて配布し、家庭と連携して進めていくことが望ましいでしょう。

基本的には、時間割や持ち物に関する連絡は先生と保護者の間でやり取りする形が中心となります。
しかし同時に、子どもたちにも内容をしっかり伝える時間を確保し、少しずつ自分で準備ができるようにするための力を育てていくことが求められます。
こうした時間を通して、子ども自身が予定を理解することができます。
まとめ
今回は連絡帳の意味や伝え方、子どもが書きやすくなる指導のポイントについて紹介しました。
- 連絡帳は、ただのメモではなく、子どもの自立・伝達・生活管理の力を育てる教材であること
- アナログとデジタルそれぞれの特徴を活かしながら、子どもたちに合った方法で伝えていくこと
- 正確に書かせるだけでなく、「書く意味」を伝えながら、自立につながる指導をしていくこと
この記事を読んだことで、「どうして連絡帳を書かせるのか?」「どんなふうに教えればいいのか?」という疑問に対して、明日からすぐに実践できる具体的なヒントが見つかったのではないでしょうか。
「どうせ書かされるだけ」と思っていた子どもが、「自分のために書くんだ」と気づいた瞬間から、連絡帳は“作業”ではなく“力を育てる時間”に変わります。
明日からの指導の中で、ぜひ今回紹介したポイントを取り入れながら、子どもたちの小さな自信や成長を見つけて、しっかりと育んでいってください。